表紙絵を依頼するときに準備してほしいもの
同人誌の「表紙イラストを依頼」するときに必要な情報をまとめました。
この記事は「表紙イラスト」のみの依頼を扱っています。デザイン・レイアウトはイラストを描くこととはまったくく別のスキルです。自分が「何を頼んでいるのか」はっきり自覚して依頼しましょう。
記事の最後にコピペ用のテキストを置いています。
基礎情報
まずどのサイズのどこで使うイラストが何枚ほしくて、どういう印刷方法で刷るのかを伝えます。表紙の印刷方法は正直字書きにはあんまり関係ないですが絵描きのなかには色の出方・精度などを気にする人もいます。気をつけましょう。
イラストを使う部分
表表紙のみ/表紙と裏表紙(イラスト1枚)/表紙と裏表紙(イラスト2枚)/そのほか(挿絵など)
通常の本であれば「表紙のみ」なら縦長のイラストに、「表紙と裏表紙(1枚)」なら横長のイラストになります。伝え損ねると大変なことになるのでしっかり伝達しましょう。
本の判型
A5/文庫(A6)/新書/そのほか
これがわからないと描き始められません。
背幅
未定/確定( mm)/予定(10mm未満/20mm未満/30mm未満/それ以上)
これは表紙と裏表紙がつながっているイラストの場合のみ伝えれば大丈夫です。
印刷所
決まっていれば伝えましょう。印刷所にはそれぞれ癖があり、絵描きさんは印刷所の癖を知っている可能性があります。
印刷方法・色数
オフセット/オンデマンド
フルカラー/モノクロ/多色刷り
CMYK入稿・RGB入稿
先述した通りオフセットとオンデマンドでは色の出方・表現の精度に差があります。また多色刷りなどにしたい場合は彩色方法が変わるため対応できない方もいます、事前に必ず伝えてください。
CMYK入稿とRGB入稿についても、鮮やかな色を使えるかどうかなどイラスト制作の制限が異なるため、かならず伝えるてください。
ラフ締め切り
1回目提出締め切り
納品締め切り
このパターンでは「ラフ提出」→「確認」→「1回目提出」→「修正依頼」→「修正後納品」の1回修正を前提に3回締め切りを設けました。それぞれ何日までに欲しいか必ず明記しましょう。また「字書きの都合で確認・依頼が遅れた場合」は、絵描きが割を食うことがないようにしてください。
確認・修正の回数は事前に必ず決めておいてください。また絵描きも自分と同じくらい(かそれ以上に)忙しいことを念頭に置いてください。修正がうまく反映されなかった場合は自分の表現力のなさのせいです。
謝礼
明記し先に約束したほうが絶対トラブルになりません。お金を払うのか、近県にするのか、粗品を渡すのか、などがあげられるとおもいます。内容は話し合ってください。
つぎにイラストの内容について具体的に指定します。描いてほしいイラストの具体的なイメージがある場合の①と、ない場合の②に分けます。
①具体的なイメージがある場合
背景の有無
人物だけのイラストがいいのか、背景まで描きこんだイラストがいいのか指定してください。
5W1H
いつ
どこで
だれが
なにを
どうした
なぜ(心情など)
場面指定はなるべく具体的にしましょう。これ以外でも例えば二次創作ならば「本編の〇話のあたり」「まだ〇〇のエピソードは起こっていない」など説明を添えると親切です。髪型・服装などに変化があるキャラクターの場合はどの格好がよいのかも伝えましょう。
人物のポーズ、表情などの指定
これもなるべく具体的に書きましょう。
イメージカラー
人物のみの場合でも必ず伝えてください。影を暖色で入れるか寒色で入れるかなど、絵描きが迷う場面を少しでも削ることを心がけてください。
モチーフ・テーマ
イラストの中に取り入れてほしいモチーフ、作品のテーマなど、5W1Hや色で伝えきれない部分を書き添えてください。
避けてほしい要素
これは絶対に書いてください。修正作業を減らすためです。書かずに依頼して何か見たくないものが描かれてきても自業自得です。
似たイメージの写真・画像・商業本など
参考になりそうな画像があれば添付したほうがより具体的に伝達することができます。
pinterestにまとめてURLを送るのが便利です。
②具体的なイメージがない場合
背景の有無
「よくわかんないけど描いてくれたらうれしいなあ」ではありません。指定してください。
描いてほしいキャラ
ひとりなのかふたりなのか、誰なのか、衣装は公式準拠でよいのか、など、自分がいま想像できる範囲でいいので書いてください。
作品のあらすじなど
無からは何も生まれません。着想のもとになる情報を描き手に提出してください。
イメージカラー
出来上がりが何色の本がいいか、入れてほしい色など、少しの情報でも描き手の負担は減ります。
モチーフ・テーマ
避けてほしい要素
より漠然とした依頼になる場合はこのふたつを漏らさず指定してください。ラフができてからの「そうじゃない」は書き手の指定が悪いせいです。
以上、ざっとになりましたが、参考になれば幸いです。
以下コピペ用