オタク生産メモ

同人誌作る時のメモとか

小説に感想を送ろうと思ってマシュマロを開いて30分悩んでいる人向けの記事

感想~~~! いいものを読んで作者に感想を届けたくなりマシュマロ画面を開いて30分悩んで何も書けないことの多い感想。今日はその中身とtipsについて話します。基本的には小説に向いていますがマンガでも頑張れないことはない。

 


読書感想文の定型に縛られるな

日本には読書感想文とかいう悪習がありますね。なんか課題図書を読んで心洗われて人生を考え直すみたいなテンプレのやつ。あれのことはまず一切すべてなにもかも忘れてください。あれは少なくともオタクがオタクに感想を伝えるときに役に立つものではありません。同様に段落頭一字下げも引用時のカッコの使い方もどうでもいいものです。全部忘れましょう。いや別に使いたいなら使ってもいいですが、それならこの記事を読む必要はありません。

 


感想に最低限必要なもの

まず世の中のありとあらゆる感想の最小限の構成を見てみましょう。必要なのは以下の3つです。


「相手の名前」
 →あて名は大事ですね
「作品のタイトル」
 →どれについてなのかはっきりするといいですね
「あなたの感情」
 例:
 ・よかったです
 ・最悪でした


以上です。


ハ?と思ったみなさんへ。世の中の長~~~~~~い感想は全部これがベースです。「あなたが○○さんの『■■』という作品に心動かされたことを○○さんに伝える」、すべての感想はこれができれば成功です。感想のうまいへた(というのはは私は存在しないと思いますが)は、その掘り下げ方とか、角度によるものです。基本はこれです。
そして感情の動かされは常にプラスとは限りません、別にマイナスでもいいんです。世の中の創作はホッコリするものばかりではありません。読後感が最悪になるように書いたものにマイナスのコメントがきたらそれは狙い通りなわけです。
もちろんこれは荒らし行為を推奨するコメントではありません。作者が意図していない最悪をあなたが感じた場合は感想とか送ってないで記憶を消すことをお勧めします。


もうちょっと役に立つ話して

ではテクニカルな話をします。


「どこに心動かされたか」を伝える

あなたはそのストーリーのどこに心を動かされましたか? この具体性を付与すると感想をもらった人は具体的に喜べるようになります。あのセリフ入れてよかったな。思うツボだな。そこにひっかかるとは予想外だな。嬉しみが複雑化し、あなたの感情はより細やかに相手に伝わるはずです。
べつに感想の日本語がこなれてる必要はないです。
「○○が△△と言ったところ」
「□□がこう行動したところ」
そのあとに素朴な感情を書き添えればいいわけです。紙媒体なら○ページの○行目、Webで読める小説なら「>○○~の部分がとくに素敵で」とかいう感じで引用しちゃってもいいと思います。


「感情がどう変化したか」を伝える

感想としては「エモかったです」で全然問題ありません、これはこれでパーフェクトな回答です、しかしあなたの感情は風に揺らされる水面の木の葉のように複雑な動きをしていませんか? それを具体的に日本語にすることはできますか? できるならするといいのではないでしょうか。書く時には上の方法と組み合わせます。
「○○の場面ではドキドキしました」
「□□という台詞は期待どおりでした」
かなり感想が具体的になりました。
感情の変化を表現する言葉を知らない? そういうときにはインターネットの便利なサイトを使います。
日本語シソーラス 連想類語辞典
https://renso-ruigo.com/
たとえばこのサイトで「感動」で検索するとなんか100個くらいバーっと出てきます。コピペしましょう。べつに悪いことではなく、そもそも書いてるほうも自分の語彙というものはぜんぶどっかからのコピペです。何の問題もありません。

 


「その作品に対して自分がどう行動した/したいか」を伝える

これは感情とは別に、身体表現/行動を伝えるという方法です。
「床を転がりました」
「30回読み増した」
「友達の分も買いました」
こういうやつです。あなたの感情の奔流を表すのにもしこういった動作、行動が的確なら書いて悪いことはありません。繰り返しますが書き手としては「自分の作品で相手の感情が動いた」のであればその時点で100点なので、あとは基本的に全部加点です。
ただし公序良俗に反する行為、オタクのルールに反する(例えば電車の中で読みましたとか)ものは喜ばれない可能性もあります。そこはなんか良識で量ってください。

 


人により感じ方が違うワードたち

ここからは時と場合と人間関係による表現です。


「読みやすい」
なんかツイッターで3ヶ月に一度くらい吹き上がっていますがこのワードを「バカにされた」と取る人がいるそうです。「ぐいぐい引き込まれた」「ページをめくる手が止まらない」などだとたぶん怒られないです。そういうことです。


「○○さん(プロ作家)のようだ」
その作者が○○さんのフォロワーであることを公言している場合はアリかもしれませんが基本的に喜ばれ率は低いと思います。あとパスティシュ・オマージュ・トリビュートの場合とかは思うツボポイントが稼げるかもしれない。


「○○さん(アマチュア作家)のようだ」
これは喜ばれ率メチャ低だと思います。なんか……喜ばれる場面が私にはわからん……。

 


怒られてもメゲナイ

いろいろ書きましたが書き手がどう受け取るかはぶっちゃけ全然わからなく、メチャメチャ好意的な感想を送ったにもかかわらず何がどうして怒られたのかわからないまま痛罵の限りを尽くされる可能性はゼロではありません。それでも感想を送る行為は書き手の励みになる可能性が高いです。メゲずに送ってほしいと思います。


以上です。